宝の箱のようなもの

徒然忘備録

銀河鉄道の夜〜カンパネルラに想いを寄せて〜

 

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●地方住みの私にとっては4月から始まった配信がこの上ないほど神の恵みでした。最初は小島ドッキリとワークショップ回から始まり、もちろん演劇の世界についても興味があるので、これまた興味深く毎週欠かさず見ていました。
福田転球さんの『おしりとご飯』ももちろん面白かった!こりゃあ確かに丸々一本通しで見たいわ!と思うレベル。
『おしりとご飯』についても語りたいけど、まずは最推しにしていつでもどこでもなにをしても可愛い頑張り屋のたいちぇたんがメインを務めた『銀河鉄道の夜』について爆速で語りたいと思います。

と言いつつ、もう放送から2ヶ月くらい経ってるんですけど!!!

 


●まさかの君がカンパネルラか!?!?

グレショーの次の公演が『銀河鉄道の夜』ということを知ったのは、さのすえが出ていた雑誌のインタビューでした。雑誌名は忘れてしまったんですけど、ニュアンスになりますが「歌を歌った」(なるほど、ミュージカル調か?)「銀河鉄道の夜楽しかった」(え!!!!名作やるん!!!!!!!)という感じのインタビューがありました。
※かっこの中は読みながらの私の心の中。
そんなこんなで、とりあえず劇団鹿殺しさんの動画がないか、YouTubeで検索してみた私。

!?( ꙭ)世界広いなぁ!?

今までに見たことないタイプの衣装(衣装と言えるのか?)で、Aぇさんこれやるん……?と一抹の不安を覚える。
んで、予告って事前に公開されるじゃないですか。15秒くらいの。そしたら、大晴が叫んでるんですよ。

😫{ジョバンニーーーーーーーーー!!!!!

って。まさかこれだけでたいちぇたんがカンパネルラ役とは想像しませんよ、えぇ。いや、本当はそうだといいなとか思ってたんですけど、期待しすぎるのは経験上よくない。自分の中で。だから、あえて大人しくしてました。

さて、鹿殺し編一回目は、顔合わせから始まります。
顔合わせはや読み合わせはチョビさんの少しピリッとした空気が伝わってくるようでした。演出家さんによっても変わるとは思うけど、チョビさんは本当にお金を払う価値のある舞台を作りたいと。それ相応のレベルをAぇさんたちにも求めています。結構厳しい口調なうえに、時間もなくて詰め込み気味な稽古が続いていきます。
まずそれに食らいついていくだけで大変だろうな。

 

それから配役が発表されるんですが、『銀河鉄道の夜』のメインは二人。ジョバンニとカンパネルラの物語です。ほかの役はやっぱりいろんな人が複数演じていきます。
ついったでも公式さんが言ってますが、リチャのザネリはすごい。演じ分けがすごい、彼は本当に何でもできる。


大晴がカンパネルラをやる、と知ったとき、真っ先に「大丈夫かなぁ……」という思いがありまして。というのも、大晴は決して器用なタイプではないな、というのが私個人の見解なので。明るく陽キャな面ばかりが先行しがちですけど、本来の彼はもっと真面目な人なんだと思います。あと単純に、とても人間らしい。好きなことは好き、苦手なことも頑張る、楽しいときはたくさん笑う、でも嫌なことはやっぱり嫌、というすごい素直な人。
ころころくるくる変わる表情も、そんなところが魅力的な人。

だからこそ、本気の芝居という面ではきっと弱いんだろうなぁと思ってました。

 

●レベルが高いとはまさにこのこと


稽古が始まって、予想通りレベルが高いというか、いわゆるジャニーズ向けではない指導だなと感じましたね。
私が拝見したグレショーのお稽古は【おしりとご飯】なんですけど、どちらかというと楽しくやれるのが大事、苦手なことも挑戦する心意気を評価しているような気がしました。個人的にはもちろん【おしりとご飯】も好き。なんせストーリーが普通に好みなので。

あとはAぇの演技レベル高い案件について。

晶哉▷幼少期から経験豊富。舞台が好きでそのために努力ができる人。
誠也▷演技好きだし演技が上手い。スピンオフで主演、舞台でしごかれた経験持ち。
正門▷主演舞台を完走。ドラマ出演あり。朝ドラにも。
リチャ▷一番器用だと思う。関係者からの評価も高い。

……これだけ見るとこの鉄人たちと肩を張らなきゃいけない小島と大晴はたまったもんじゃないわな。
小島はまだいいかもしれない。舞台映えする顔立ちと人目を引く雰囲気は唯一無二だし。小島は結構得してるんじゃないかな。
んで、やっぱりたいせ〜ちゃんは難しいだろうなぁと。まず自分の殻を破るの苦手そうですよね、あの子。
「真面目」「努力」「一生懸命」の三本立てだもん。
頑張っても、やっぱり上には上がいて、メインになることは少なかっただろうし、目立とうと思って「ギャガー」「勉強ができる」というキャラ付けをしようとする子なので。その努力ができる子なので。
ただ、上手くいくことばかりではなかったんだろうなぁ。ギャガーといってもスベりキャラだし。一瞬は目立てても、それだけで終わっちゃう。
演技も歌も結局は経験が全てなところはあると思いますが、たいせ〜ちゃんがまだまだ発展途上なのは、圧倒的に経験が不足してたんだと思います。


チョビさんのお稽古は、ある意味私が想像していた舞台の稽古って感じでした。妥協がないというか。演劇をやったことがないので想像でしか言えないけど、『演技』という正解がないものをどうにかして形にしていく、途方もなく苦しい作業だと思います。『正解』はないけど、思い描く『理想』はあるわけですよね。それを汲み取るのは、大人でも難しい。だって曖昧なんだし。
演技は結局経験が全てなところがあると思うので、そこが圧倒的に弱い推し、どうしても他のメンバーに比べていまひとつ感が拭えなかった。

私は地方住みなので『アリーズ in Aぇ!ワールド』を見てないんですけど、正門は安定して主役を任せられるだけの技量と器用さと経験があるとして、大晴はどちらかというと、色んなキャラを演じ切るのは難しいと判断されたのかな、とレポとかを見て邪心していました。

今回もまた、正門と大晴が主役。2回目のタッグ。最近熱いドーキーズ。
銀河鉄道の夜』という名作で、『カンパネルラ』という主役級なんて、推し務まるのかしら……(不安)でした。同時に嬉しかったけども。


鹿殺し編2回目にて、たいせ〜がフィーチャーされます。チョビさんの目にはたいせ〜ちゃんはどう映っているのか気になった。だけど、彼女はたいせ〜ちゃんを「演劇に向いている」と言ってくれた。それがなによりも嬉しいな。
演劇、向いてるんだな。よかったな。まだまだ伸びる余地があるって、すごいな。ただただ、ホッとしました。

必死に食らいついていく姿がただただ素晴らしくて、分からないなら分からないなりに分かろうとする努力が眩しかった。
たいせ〜はいつでも名前の通り、太陽みたいな人だと思った。身を焦がれるほどのバイタリティがある人なんだな、と思った。目的のために努力できる、すごい人なんだな。

その姿があまりに眩しくて、いつか自分の身を焼いちゃわないかちょっとだけ心配だけども。
たいせ〜ちゃんの新たな一面を見届けられた、とても素敵な回でした。